第5回開催(2016/11/19-22)冊子制作レポート 福岡県上毛町

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2016/11/19-22にかけて、福岡県上毛町で開催したライター・イン・レジデンス『ローカルライト』と、参加者が編集/制作した冊子をご紹介します。

 

初日、上毛町田舎暮らし交流サロンに着いたところ。福岡と大分の県境の上毛町は完全にお山の中でした。夜になるとすぐ近くから鹿の鳴き声も。

今回のライター・イン・レジデンスは、正確には‟エディター&ライター・イン・レジデンス”でした。
東京、沖縄、徳島から集まった参加者のミッションは、上毛町田舎暮らし交流サロンで行われている「ワーキングステイ」という取組みを発信する冊子を作ること。
※ワーキングステイとは、上毛町が進めている公共の官製プロジェクト。一定期間地域に暮らしながら自分の仕事を行うことで、参加者がそこに住むことを具体的にイメージすることができるというものです。
【参考】上毛町ワーキングステイ

編集会議の様子。議論は多岐に渡ります。方向性がずれていることに気づいたら、一旦決まりかけたアイデアを振り出しに戻す勇気も必要です。

レイアウト、どうする?

その情報発信のために、どのような立て付けで冊子を編集するのがもっとも適しているのかを考え、編集会議で「どんな人に伝えるべきか?」「何をどのように伝えるべきか?」「誰を取材すべきか?」「扱いの大きさは?レイアウトは?」といった意見を交換。そこから台割を作成し、実際に取材を行い、原稿を書き上げ、制作していきました。しかもこれらをすべて4日間のうちにやり切るのです。

地域の方にとっての「ワーキングステイの存在とは?」を取材。聞かなくてはいけないことを常に頭の片隅に。

完成した12ページの冊子「紡」。

ワーキングステイの担い手、参加経験者も取材。地域メディアとしての役割も果たす。

最終日には、途中経過ながらも制作過程とそのロジックについて町役場の方や町の方を招いてのプレゼン!
毎晩深夜まで熟考して練り上げ、作り上げた内容だっただけに、自信を持って発表していたのが印象的でした。地域の方からの「〇〇という情報が入っていないがなぜか?」という質問に「今回の冊子の目的は〇〇であるはず。であればあれもこれもではなく、〇〇の情報に絞るべき」と答える場面もあり、深く考え抜いた成果が完成した冊子に表現されていました。真剣に聞いてくださった町役場の方や町の方にも感謝です。おおむね高い評価をいただけたのがなによりでした。

地域の方々を前に、冊子の制作ロジックについてプレゼン中。

また、参加者は4日間の間、高台で見晴らしもよく、山の暮らしを体感できる有田集落に滞在。宿泊は地域の歴史と趣のある大きなお寺をお借りし、地域の暮らしを感じられる上毛町ツアーに出かけたり、地域の神楽を見学したり、まちの人との交流会なども楽しみました。お寺の方からの温かいお手紙も記憶に鮮やかです。

そして、『ローカルライト』では毎回そうなのですが、地域のことを良く知り、そこに住む人と出会ったことで、後日改めて開催地の上毛町に再訪した参加者もいたそうです。そうやって、ひとつのきっかけが交流人口を増やし、地域と参加者の今後にも繋がっていくようなライター・イン・レジデンスをこれからも作っていきたいと思っています。

ご協力頂きました、上毛町と役場の皆様、若岡拓也くん、「ライター・イン・レジデンス京都」に参加し、今回コーディネートしてくれた大見謝将五くん、ありがとうございました。

最終日4日目の朝の臨場感。

◆開催パートナー・地域の募集◆
『ローカルライト』はこれまでに関東、関西、北陸、九州(2018/1月時点)で開催してきました。
参加者は毎回3泊4日の期間でライティングについて学び、まちに触れ、人を知り、仲間を作り、最終的に原稿を仕上げていきます。まちにとっては取材対象とまちそのものを公報し、開催地と縁のある人を増やすという側面があり、参加者にとっては地域での暮らしや仕事を知り、書き手としてのスキルを育むという側面があります。※地域の方の参加ももちろんOKです。
たとえば、「外部の目線で地域を発信したい」「webマガジンで公報したい」「地域の刊行物を作りたい」「地域の食に光を当てたい」といった方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらからお問い合わせください。

contact

◆最新情報はローカルライトのfacebookページでも発信しています◆
https://www.facebook.com/localwriting/

次回の開催等をこちらのfacebookページでも告知しますので、どうぞご確認ください。

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