うちも最初は「小商い」だった。中島デコさんインタビュー(前編) | 小商いで自由にくらす | 磯木淳寛 | イカロス出版

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多くの人が、ものづくりを行い、店を持たず、ネット販売も行わず、小商いでの収入を中心に据えて暮らす。数年前から注目されているローカル「房総いすみ地域」で、なぜ小商いで暮らすことが可能なのか?小商いが地方を豊かにするのはなぜか?話題書『小商いで自由にくらす』(イカロス出版)の内容を期間限定で特別掲載します。
※掲載期間3/11~3/26

自由なマインドを持ち、マーケットで生計を立てる人たちが多く暮らす房総いすみ地域。彼らの存在は、どのような風土から生まれるのか。
いすみ市内で宿泊施設とカフェ「ブラウンズフィールド」を営む料理家の中島デコさんは、家族やスタッフ、WWOOFer*(ウーファー)たちと共に暮らし、自らの日常の中にたくさんの人を受け入れてきた。この場所を経由して、やがて近隣に住むようになった移住者もいる。「ブラウンズフィールド」は、房総いすみ地域に〝好きなことを中心に据えて自由に生きる〟マインドを育む土壌を作った重要な拠点のひとつだ。
(photo by 髙橋哲平)

うちも最初は小商いだった

──この場所に居を定め、「ブラウンズフィールド」をつくったきっかけは?

この家は以前、探検家のイギリス人が家族と居住していたところで、その人をエバさん(夫のエバレット・ブラウンさん)が取材したことがあったの。そのあと彼らがここを出ると聞きつけて、見学に来たのがきっかけかな。そのあと1999年に東京からここに家族で移り住んで、田んぼや畑を始めたり、蔵を宿泊できるゲストハウスにしたり、農作業を体験するウーファーを受け入れたりするようになって、少しずつ今の形にしていきました。
もともと私は5人の子どもを東京で産んで、彼らをちゃんと育てるためにはマクロビオティックが一番いいなという思いを持っていたの。でも、子ども5人の7人家族で無農薬の野菜やオーガニックな調味料を自然食品店で買い揃えるのは、とにかくお金がかかるでしょ?数日前に収穫されたちょっとしおれた小松菜が1把250円とか。エネルギーが落ちているうえに化石燃料で運ばれたものを高いお金を出して買わなければならない矛盾を、すごく感じていた。
かたや、田舎に住んでいるお友達のところへ行くと「ちょっと待ってて、いま菜っ葉を摘んでくるから」って。もちろんタダ、新鮮、おいしい。これって、かっこいい。「すげぇ、それマジやりたい」(笑)って思ったの。…

~こちらの記事の限定公開期間は終了しました。続きは書籍でお楽しみください~
中島デコインタビュー『小商いで自由にくらす』(磯木淳寛著/イカロス出版)より。

いすみ市在住で、全国の地方を数多く見てきた著者が、当事者へのインタビューを通じて様々な視点から考察する。
今、地方はのんびり暮らすところではなく、夢が叶う場所になった。
仕事がネックとなって地方移住に二の足を踏んでいた人にも勇気が湧いてくる一冊!
「小商い論・田舎論」として、いすみ市在住の中島デコ(マクロビオティック料理家)、
鈴木菜央(greenz.jp)、ソーヤー海(TUP)の三氏と青野利光氏(Spectator)にインタビュー。
巻末では佐久間裕美子氏(「ヒップな生活革命」)と、アメリカのスモールビジネスとの対比について論を交わす。※Amazon.jp「社会と文化」カテゴリー1位獲得!

定価:1512円(税込)
ISBNコード:978-4-8022-0300-5
サイズ:A5判
ページ数:186

 

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