『「小商い」で自由にくらす』は、こんな本です。

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この本の内容について

2013年の4月から
房総いすみ地域に移住して、ぼくが一番驚いたこと。
それが、地方で生きる人たちの自由な働き方と暮らし方でした。
ライター・編集者として全国を見て歩くうちに
思いは確信に変わり、
このたび一冊の本にまとめることができました。
タイトルは
『「小商い」で自由にくらす -房総いすみのDIYな働き方- 』です。
自分の好きを仕事にしたい人だけでなく、
地方で生きることに可能性を感じている人にも、
楽しんで読んでもらえると思います。

テーマは、
「地方」×「小商い」で暮らす豊かさ

ケーキ屋、アクセサリー作家、
自転車屋台のコーヒー屋、くつのつくり手…。
自然に囲まれた房総いすみ地域には
小商いで豊かに暮らす人たちがたくさんいます。

好きなことに打ち込むことが、
そのまま仕事になり、暮らしになっていく。
しかも多くの人が店舗を持たず、ネット販売をすることも無く。

では、なぜこうした一見不思議な暮らしが
地方で成り立つのでしょうか?
4名の小商い実践者に深いインタビューを、
ほか15名にも、今に至るまでのお話から
気になるお金のことまで聞いてきました。
わかったのは、
今や地方は夢が叶う場所になったのだということでした。

小商いとは、
「DIY/face to face/Local」であること。

商品を仕入れるのでなく、自らものづくりを行い、
ネット販売ではなく、顔と顔を合わせて手渡し、
遠くの地域ではなく、自分たちの住む地域を豊かにしていく。

これらはすべて、
商いのはじまりの姿に通じるものです。

ものづくりに夢中で打ち込むことで心が潤い、
仲間たちやお客さんと関係性を育む。
こうした商いは一見素敵に見えますが、
すべてにごまかしが利きません。

でも、だからこそ小商いは、
大きな喜びと手応えを得ることができるのです。

▼はじめに

3つの章から構成されています。

『「小商い」で自由にくらす -房総いすみのDIYな働き方- 』は、
3つの章から構成されています。

第1章は、小商い実践者たちのリアルを。
第2章は、地域の小商いを支えるマーケットカルチャーを。
第3章は、仕事や暮らしも自ら作ってしまう土台となるDIY精神を。

さらに細かく見て行くと、
1.店を持たない小商い実践者、
2.店を持つ小商い実践者、
3.房総いすみを始まりの場として全国に展開した実践者、
4.房総いすみの空気感を醸成する著名人による小商い論・田舎論、
5.小商いを全国に浸透させたメディア人、
6.小商いとアメリカのスモールビジネスとの対比、
というのが大きな流れとなっています。

房総いすみ地域を入口に、
「地方での働き方と暮らし方の可能性」を縦軸、
「今、日本と世界で起きていること」を横軸にして、
取材を重ねました。

▼目次

「地方の人はどうやって稼ぎを得ているの?」
ひとつの地域にフォーカスすることで、全体が見えてきた。

この本には、
「~房総いすみ地域のDIYな働き方」という副題がついています。
ぼく自身がそうだったように、東京で暮らしていたときに疑問だった
「地方の人はどうやって稼ぎを得ているの?」ということを書いています。
それらは、房総いすみ地域に移住し、
暮らす中ではじめて知ったことばかりでした。
「地方の仕事のリアル」を知るには、
全国に散らばるすごい人たちをかいつまんで紹介するのでなく、
「ひとつの地域に暮らす様々な人たち」に深くフォーカスすることが、
個人と全国の地方の仕事の普遍性に、より迫ることができるのでは?
と考えたためでもあります。
結果、他の地域でも具体的に参考となる本になったのではないか。
と思っています。

「日本の小商い」と「アメリカのスモールビジネス」の
同じところ、違うところ。

「地方」の稼ぎを成り立たせている「小商い」を
より俯瞰的に見ていこうと、
いすみ在住の鈴木菜央さん(greenz.jp)、
中島デコさん(ブラウンズフィールド)、
ソーヤー海くん(東京アーバンパーマカルチャー)らに
田舎論/小商い論も伺いました。
さらに、国内の小商いの事例は、
小商いという言葉を広く一般に認知させた、
雑誌「spectator」編集長の青野利光さんに。
そして、アメリカのスモールビジネスと対比すべく、
「ヒップな生活革命」の佐久間裕美子さんにも
ご登場頂きました。
▼米国の「スモールビジネス」と日本の「小商い」

小商いとマーケットをまちづくりのヒントに。

房総いすみ地域の小商いを支える土台は、
地域のあちこちで行われている
マーケットの存在です。

房総いすみ地域は、
駅前は閑散、校庭にイノシシが出るような場所―。
なのに週末のマーケットには1000人もが集まります。

昔から、まちは人の集まる場所から自然発生的に生まれました。
小商いとマーケットは、
まちづくりを考えるヒントにもなるのではないでしょうか。
本の中では、マーケットの作り方も掲載。
エッセイ部では、マーケットが地域の価値を
掘り起こす事例についても書きました。

房総いすみ地域にマーケット文化を根付かせてきた、
タルマーリーの渡邉格さんと麻里子さん、
焙煎香房HUGの水野俊弥さんにもたっぷりとお話を伺っています。

地域文化を生んだ人々の連続性をストーリーとして感じられます。

「地方における働き方」についての本です。
移住後の仕事づくりにも役立ちます。

特に移住という文脈にはフォーカスしていませんが、
小商い実践者として移住者たちにも登場頂き、
商品単価(収入)や生活費(支出)など、
お金の面についても語ってもらっています。
このため、地方移住に興味がありながらも
仕事をネックに感じている人や、
地方に移住したものの仕事に悩んでいる人にも
参考になる部分は少なくないと思います。
ぼく自身が移住者だからこそ、
体感を伴って聞けた話も多くありました。
ぜひお手に取ってご覧ください。

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【Amazon.jp「社会と文化」「経済学」の2部門で1位獲得!】
新聞、雑誌、ラジオなどメディアで取り上げられました。

■千葉日報(2017.5.30)
「‟小商いで本当に食べていけるのか”。売上や初期投資額、生活費まで切り込み、記された数字が説得力となっている」

■全国商工新聞(2017.5.22)
「地域の材料を使ったものづくりをはじめ、なければ家も自分でつくる究極の自己表現」

■雑誌「BE-PAL」(2017.6月号)
「行間から滲み出る(小商いを行う人たちの)志の高さは、真の‟リア充”を求めるあなたの背中を、そっと押してくれるかもしれない」

■雑誌「TURNS」(2017.6月号)
「地方の生活に憧れている人はもちろん、ものづくりが好きな人、自由な働き方をしてみたい人、地域活性化に興味がある人など、幅広い人に読んでもらいたい」

■bayFM78「LOVE OUR BAY」(2017.5.15~5.18)※ゲスト出演
「小商いとは表現。表現にまっすぐ取り組むことが商いになり暮らしになるというのは夢があります」

■webマガジンLifehacker(2017.3.31)
「行動する前から諦めるのではなく、「いまの自分にできることはなんなのか?」と自問するところから可能性が生まれるであろうこともまた事実。本書は、そんなことに改めて気づかせてくれる」

■朝日新聞朝刊「ひもとく移住」(2017.3.26)
「店すら持たず、マーケット出店で生計を立てる人々の収入や売上に触れていて興味深い」

■bayFM78「Aqualine stories」(2017.3.26)
「都会で店舗を持つのはスタートするのが大変ですが、この地域ならそういう夢に近づきやすい環境が。DIYライフを叶えた方の実践エピソードなども載っている」

■webマガジンgreenz.jp(2017.3.25)
「一番印象に残っているのは、‟東京では考えもしなかった夢が、地方では叶えられる”という言葉。ここに、地方×小商いの可能性がすべて詰まっている」

■webマガジン箱庭(2017.2.14)
「‟なんて楽しそうな人たちが、なんて楽しそうなことをしているんだろう!小さなできる範囲のことから始めればいいんだ!”。好きな「ものづくり」を仕事にしたい人にたくさんのヒントが詰まった本」

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定価:1512円(税込)
ISBNコード:978-4-8022-0300-5
サイズ:A5判
ページ数:186

 

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